子供のスポーツ能力を伸ばすために、怪我をさせないために

子供の運動機能を高めるため知識を共有するためのものです。トレーナーとしての知識を親御さんと共有することで、健やかな子供の成長を願います

吸収率を上げる食べ方

食事=身体をつくる ということなので、できるだけ食べたものの栄養はもらさず取りたいところです。

 

昔から言われていることですが、

1:よく噛む

というのは非常に重要です。しっかり噛むことで

・食べ物が細かくなり、口内・胃腸内での消化が行いやすくなる

・口内での唾液による糖の分解がおこり、その後の消化器官への負担が減る

 ということになります。負担が少ない方が、働きもよくなり吸収率が上がります。

 

「消化」=「消化器官の運動」です。できるだけ消化器官に負担をかけないよう、自分で意識してできる運動「よく噛む」ことはしましょう。

 

2:食べる順番

・まずは、胃酸の分泌を高めるために、「生のもの」「酢の物」を食べます。

・次に汁物を食べ、身体を温めて代謝をあげます。

「だし」はグルタミン酸を引き出し食欲を刺激し、消化を促進します

 

3:食事を楽しむ

選手に茶碗山盛りのご飯をよそい「さあ食べろ」と前でチェックしているコーチがいるらしいです。嫌々食べると吸収力がおちてしまうので、楽しく食べることを心がけましょう。

 

 

消化器官からみる食事

消化器官の働きとして

午前4時〜正午  :排泄

正午〜午後8時  :摂食

午後8時〜午前4時:吸収

 

と言われています。

 

ですので、朝は無理に食べなくても良いと言われています。

特に成人の場合は、解毒の時間をしっかり作ると良いでしょう。

 

子供の場合も、消化器の負担を減らすためにあまり食べなくてよいと言われています。しかし、「朝練」や「午前練」がある場合は、しっかり早起きをして胃腸の準備を整えてから食べるようにしましょう。

 

また、胃腸も時々は休憩が必要です。胃腸器官が衰えてしまうと、解毒、代謝機能が低下してしまいます。

たまになら、朝寝坊・夜早く寝てしまうなど、意図せずに食事ができないことがあってもいいでしょう。

食事が身体をつくる

食事(空気などを含め)が身体を変えていきます。

「骨」は2年前の栄養

「細胞・血液・血管・器官」は3ヶ月まえの栄養

 と言われており、

細胞・血液・血管・器官を動かす&毒を排泄させるのは、3日前のビタミン・ミネラルと言われています。

それだけしっかりと栄養をとることは重要になります。

 

どんな食物でも、収穫から時間がたてばたつほど、栄養素は逃げて行ってしまいます。ですので、「地産地消」ができるだけいいと思います。

できなくとも、「国産」「地元産」のものをしっかり摂るようにしましょう。

 

(わたしも昔そうでしがた・・・)

お肉や魚など、30%引きなどされていると思わず買ってしまいます。

気持ちとしては「賞味期限はまだだからな〜」

 

しかし本来は、「せっかく栄養をとるなら、いい栄養を」

という考えが非常に重要だと思います。

タンパク質

タンパク質は言わずと知れた「体をつくる」食べ物です。

 

やはり

「動物性」

「植物性」

があり、肉・乳製品・魚・大豆製品 などがあります。

 

何を食べるかは、

アミノ酸スコア」を参考にするといいかと思います。

アミノ酸には9種類の必須アミノ酸がありますが、それらを満遍なくとる必要があります。

 

注意点としては、

動物性ばかりとってしまうと、身体が酸化し、硬くなりやすいということです。

 

やはり納豆最強なようで

脂質の話

脂質にもいろいろな種類があります。

2つにわけると、

飽和脂肪酸」・・・肉類/バターなど動物性

不飽和脂肪酸」・・・植物性/魚

 

あと、最近話題の「トランス脂肪酸」、絶対とってはいけないようです。

アメリカでは禁止となっていますが、日本ではまだ「マーガリン」「コーヒーフレッシュ(なんだこの名前は?)」などがまだまだ暗躍しています。

 

脂肪は細胞の栄養となるので非常に重要です。できるだけいい脂質をとりたいものです。

最近では、亜麻仁油エゴマ油など質のいい油が話題になっていますし、昔から言われているオリーブオイルや青魚は良質な脂質です。

 

こだわる人だと、絶対に外食で油ものを食べない(信頼しているところしか食べない)という人もいます。

炭水化物(糖質➕食物繊維)の糖質の話

最近では、「炭水化物」としてでなく

「糖質」「食物繊維」とわけて話をすることが多くなっております。

糖質制限」といろいろと話題ですが、「糖質」はエネルギー源として欠かせないものです。確かに、現代人は糖質が過剰と言われています。

 

糖質は体内の肝臓と筋肉に貯蔵され、

肝臓のグリコーゲンは血糖値の上昇に、筋肉のグリコーゲンはエネルギーとして使われます。

 

一概に糖質といっても、いろいろな種類があり、吸収する速度が異なります。

吸収する速度はグリセミック指数(GI)で表されます。

なぜこれが重要か?というと、血中のブドウ糖濃度(血糖値)は急激な変化はなるべく避けたほうが良いようです。

急激に血糖値が上がる → インスリン分泌し、血糖値下げる →アドレナリンが分泌し血糖値を上げる 

ということがジェットコースターのように行われます。

このアドレナリンが、交感神経を興奮させる状態とするので、自律神経のバランスが崩れ、不眠症やイライラの原因となってしまいます。

 

糖質は必要なものなので、できるだけ急激な上昇を避けるようにとることが必要です。

グリセミック指数が高いものだけでなく、低いものを組み合わせる

食物繊維を食べると糖質の吸収は遅くなるので、同時に食物繊維をしっかり食べる。

乳酸は疲労物質?

よく運動したあとに「疲れた〜、めっちゃ乳酸が溜まってる・・・」

などと口にしたことはないでしょうか?

 

・・・ないですよね。

 

しかし、乳酸=疲労物質 というのは一般的な認識です。

乳酸というのは、解糖系と呼ばれる糖からエネルギーを作り出す時に生じます。そのため、疲労していくと血中に溜まっていくので「疲労物質」というレッテルを貼られてしまいました。

 

しかし、乳酸は赤筋という持久系の筋肉に運ばれ、エネルギー源として利用されます。

乳酸→ピルピン酸という「クエン酸回路」でエネルギーが生成されます。

その作用に必要なのが、「クエン酸」と「ビタミンB群」です。

 

つまり、解糖系でつくられた乳酸を再びエネルギー源とするには、

・持久系の筋(赤筋)の量を多くする

・呼吸をしっかりする(クエン酸回路は有酸素系の回路)

クエン酸、ビタミンをしっかり摂る

 

ということになります。

 

汗をかくと水溶性ビタミンは溶け出してしまうので、スポーツ中の水分補給とともに、ビタミン補給も必須になります。