野球肘
野球肘といっても、
・内側型
・外側型
・後方型
をひとまとめにした言い方です。
ですので、「野球肘にいい運動」といっても、鵜呑みにはしないようにしましょう。
「投球動作」のメカニズム的に、肘には外反ストレスがかかります。
肘の内側が伸ばされて、外側が潰されて・・・というストレスです。
ですので、
内側では伸ばされての障害
外側では、骨が衝突しての骨膜性の問題
となりやすいです。
*先述したように、子どもは怪我しやすい部位が年齢によって異なります。
骨がどんどん伸びていっている時は、骨がまだしっかりしていない上に、筋肉が硬くなっているので、剥離骨折のような症状が生じやすく、骨がしっかりしてくると、軟部組織の障害(靭帯損傷)が生じやすくなります。
基本的に「同じ動作の繰り返し」は怪我をしやすくなります。
そのことを認識して、練習量を考えましょう。
また、肘の内側の筋肉を使ってあげると、ある程度外反制動ができると言われています。具体的には、
小指・薬指・親指で何か握ったり、握ったまま内側へひねってみたりする運動がよいです。
骨の成長の左右差
子どもはどんどん身長が伸びていきます。
それは、骨の端っこのほうにある「骨端線」という部位が伸びていくからです。
急激な成長は2回あり
1:出生後から3歳頃まで(第1次成長期)
2:思春期(第2次成長期)
があります。
これが縦方向への成長です(骨が伸びていく)。
また、横方向への成長もあります(骨が太くなる)。
それは、骨を覆っている「骨膜」と言われる部位で生じます。
その「縦」「横」方向に生じる骨の成長ですが、
刺激が加わったほうが成長は激しいようです。
小さい頃からスポーツをやっていると、同じ動作を繰り返すことになります。
サッカーなどではそれほどでもないのですが、
野球のピッチャー、テニスなどでは同じ動作を多く繰り返します。
すると、その刺激に応じて骨の成長も早くなるので、
ピッチャーは利き足が長くなる、テニスは利き手が太くなる
ということが見られるようです。
ただでさえ、over use(使いすぎ・過用)による問題が生じやすいので、
できるだけ左右バランスよく使えるようにしたいものですね